流浪の民

ookakiuchi2005-08-21

かれこれ十数年生育しているゼラニウムに、今日も水やりをする。

彼女(もしくは、彼)が、引越し族で各地を転々としていた我が家にやってきたのは、私が本当によちよち歩きだった時のこと。(らしい)繰り返された引越しの度、ベランダを何度も移り変わった。私同様、流浪の民だ。最初の樹形がどうだったかは、すっかりわからないけれど、年月を経てゆるゆると枝葉を伸ばし、今やユニークな樹形を誇っている。剪定して、“整姿”しよ〜かな…、と一瞬思ったりするが、それは気の迷い。多分この樹は、これでいいのだ。妙ちきりんで、ぼさぼさで、咲いたり、枯れたりを繰り返しながらもこのゆるゆるした形を誇って、それでいい。それが、この樹の生き様やので。…と、いうことにして、枯れた花柄摘みに勤しんで、水をたっぷり与えてみた。朝の日差しの中、ゆるゆると光を浴びている姿は、やっぱり気持ちが良さそうだった。